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保育士の資格を持っていると保育園で勤務するイメージが強いと思いますが、活躍できる場は保育園だけではありません。
子供が自宅から通う一般的な保育園のような通所施設の他に、様々な辛い事情を抱えた子供が入所して生活する児童養護施設や乳児院等があります。
この様な施設で働く保育士は施設保育士と呼ばれており一般的な保育園で活躍する保育士と比較すると業務はとても幅広く多岐に渡ります。
今回は児童養護施設で活躍する施設保育士についてご説明します。
児童養護施設の保育士の役割
児童養護施設には普段あまり馴染みがない、名前だけ知っているという方も多いのではないでしょうか。
児童養護施設とは、養育する保護者がいない等や暴力被害を受けた等、様々な辛い事情を抱えた子供が入所する施設です。
基本的には1歳から18歳未満という幅広い年齢の子供達が衣食住を共に生活しています。
一般的な通所の保育園に勤務する保育士は6歳未満の小学校入学前の小さな子供達と接する為、この時点で施設保育士との大きな違いに気づくでしょう。
また、児童養護施設では、子供達が安心して施設で生活しそこから登園や登校できるように職員が24時間体制で子供達の日常生活をサポートします。
施設退所後に自分で生活できる力を身に着けられるような指導や補助を行います。
勉強を教えたりスポーツをしたり、面白い遊びを考えて一緒に楽しんだり、誕生日会を皆でお祝いしたり。
まるで家庭で保護者や家族と一緒に過しているかの様に子供の想いや気持ちに寄り添いながら、一緒に過していくことが求められます。
過去に辛い経験をしトラウマを抱えている子供もいますが、決して甘やかしたり寄り添うだけではありません。
子供が何か間違ったことを言ったり悪いことをしてしまうような場合は、厳しく叱ることも必要です。
保育士自身が子供の親代わりの立場となり毎日一緒に過す為信頼関係を築くことが大切な役割として求められます。
児童養護施設の保育士の給料
児童養護施設勤務の保育士の基本給は、平均すると月給20万円前後です。
この金額だけを見ると普通の保育園勤務の保育士とあまり大差は無い様に感じますが、施設保育士の方が多く支給されることが多いです。
施設や地域にもよりますが、基本的に24時間交代制のシフト勤務にしている施設が多く、夜勤や早番等の手当の分だけ上乗せされるからです。
専門職員で構成される為、資格手当等もあるかもしれません。
児童養護施設の保育士の年収
地域や施設によって、月給の他に賞与が支給される場合もあります。
年に2回4カ月分以上のボーナスを支給している施設もあるんですよ。
それらを考慮すると、320万円以上の年収になる施設保育士さんもいる様です。
大変な勤務体制や仕事内容ではありますが、安心して働けそうですね。
児童養護施設の保育士の仕事内容
施設保育士の仕事内容は、主に入所する子供のトイレやお風呂、食事など基本的な日常生活をサポートすることです。
子供達は施設で生活できる年齢が決まっている為、いつか施設を出た時にしっかりと自立出来る様にしなければなりません。
子供が自分で身の回りのことを何でも出来きるようになり、退所後に自立して生活できることを目指して、指導や補助を行います。
また、学校に通う児童に対しては一人一人の学習面の進捗状況や成績を把握し、勉強を教え一緒に進路を考えることもあります。
場合によっては保育士が保護者の代わりとなって子供の学校行事やイベントに付き添い、一緒に参加することもあるでしょう。
日常生活を共にすることで、いつしか子供から信頼され、こっそり悩み事を相談されることもあるようです。
児童養護施設の保育士に求められること
社会的養護が必要な児童が入所する児童養護施設では、勤務する保育士が子供の父や母等保護者の代わりになる様な役割を求められます。
安心して甘えられる存在であることを求められますが、時には厳しく叱ることも大切です。
入所後はなるべく早く信頼関係を築ける様に努め、子供が一日でも早く施設を安心できる自分の居場所として思える様に他の職員と協力して見守りましょう。
施設保育士の大変さ・デメリット
児童養護施設という特殊な施設では社会的な養護が必要な様々な事情を抱えた子供達が入所する為、過去に精神的や肉体的に辛い経験をし心を閉ざしている子供達が多いです。
その為、子供が保育士に心を開いてくれるまで時間が掛かってしまったり、時にはきつく感情をぶつけられて保育士が傷ついてしまうこともあります。
子供の保護者代わりとして接する為、子供との関わり合いがどうしても上手くいかず、悩んでしまうこともあるでしょう。
また、24時間体制の施設の為、勤務する保育士自身のプライベートが極端に少なくなります。
自分の家庭との両立が大変になって施設勤務自体が辛くなってしまうというデメリットもあります。
施設保育士のやりがい・メリット
最初はなかなか心許してくれなかった子供が、少しずつ自分の想いや気持ちを打ち明けてくれるようになるということは、施設保育士にとって大きなやりがいでしょう。
子供によっては施設退所後も保育士や職員に時々顔を見せに来て近況を話してくれるという嬉しいメリットもあるようです。
幅広い年齢や様々な事情を抱えた子供と接し寄り添い、その後自立する児童の人生を支える施設保育士の仕事はとても大変なことも多いと思います。
しかし、成長を見守ることで得られるやりがいはとても大きいです。
児童養護施設の保育士の求人事情
一般的な保育園と比較すると児童養護施設の数はとても少ないのです。
しかし、特殊な仕事内容の大変さや24時間体制の厳しいシフト等で離職率は全体的に高めで、年間通して時期関係無く求人は出ている様です。
児童養護施設の求人を見る時のポイント
勤務時間や休日日数、年収等しっかり自分の条件に合っているかどうか見極めることが重要です。
また、施設によっては勤務体制や手当が異なる場合がありますのでよく確認しましょう。
子供達が安心して毎日一緒に過せるようにする為に働く自分自身にあった求人を見つけ、無理なく長く働けるかどうかしっかり考えましょう。
まとめ
今回は児童養護施設で働く施設保育士についてご紹介しました。
勤務体制や仕事内容は厳しいイメージが強いですが、様々な辛い事情を抱える子供達に寄り添い、指導や補助していく中で、大変さを上回る程のやりがいや喜びも感じられるでしょう。
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