保育士のサービス残業を辞めたい！当たり前？違法かも解説！

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『サービス残業』は、保育士として働いていると、誰でも一度は気にかけたことがあるのではないでしょうか。

一般的に保育士の残業時間は月に平均約４時間と言われています。

このデータを聞いただけだと、「大したことないじゃないか」と思いがちですよね。

 

しかし実態は、日々残業に追われている保育士が多いです。

季節ごとの繁忙期(運動会・お遊戯会など)や、壁面製作など製作物の作成、保護者対応、次の日の保育の準備など。

残業をしない日はほとんどなく、それでも時間が足りず、持ち帰りで仕事をすることも頻繁にあります。

 

そこで、この記事では保育士のサービス残業の実態と、その原因について詳しくお伝えしていきます。

保育士のサービス残業を辞めたい

私も残業代を満足にもらうことができず、退職を考えたことがある保育士の一人でした。

ですが、世間的に保育士の残業問題はあまり浸透していません。

 

• 「こんなに働いているのに残業代が出ず給料が安い」
• 「休日も保育の準備をしなければならず身体が休まらない」

などの声も多くあります。

この事が原因で退職をしてしまう保育士が多いのも事実です。

 

保育士をしていると、どうしても次の日の保育の準備や、月案・週案などの書類作成、季節ごとに訪れる行事・繁忙期などにより、残業しなければ業務が追いつかない事が多いです。

園によってはタイムカードを導入して残業代への対策を行っている場合もあります。

しかし、カードを押した後に突然の保護者対応などで止むを得ず残り、結果的にサービス残業になってしまうこともしばしば。

私が一緒に働いていた保育士の中には、「保育中よりも保育後が業務本番だ」と言っている方もいました。

 

最初にお話した通り、保育後の業務の方が明らかに作業が多く、時間も必要なのです。

「残業を辞めたい」と思い、早く業務を終わらせる為には、土日などの休日に自宅で持ち帰り仕事として業務をしなければ追いつきません。

私自身、日々の定時勤務の中で業務をすべて終わらせることは、非常に難しいと感じます。

休みを返上して、保育準備をすることも多くありました。

 

さらに、現在保育士の仕事は深刻な人手不足が問題となっています。

この人手不足により、一人一人が担う業務の量が多くなっていることもサービス残業が無くならない原因の一つと言えるでしょう。

 

サービス残業を減らすためには、職員の増員はもちろん、園全体で保育日誌のデジタル化や資料のテンプレートを作成しておくなど、作業の簡略化に務めることが必須なのではないでしょうか。

私が働いていた保育園では、日誌など、ある程度のテンプレートを用意してくれていたので、とても楽に短時間で作ることができました！

保育士はサービス残業が当たり前

一般的に、保育士の1日の残業時間は平均1〜2時間、多い方では3時間と言われています。

更に、行事前には3時間以上の残業をしている場合も多いです。

 

これは正規職員だけでなく、パート・アルバイト職員にも当てはまります。

実際に私がパート保育士として仕事をしていた時、ぴったり定時で帰ることができる日は少なく、掃除などが終わらないために仕方なく残業をすることも多くありました。

「全ては子どもたちのために」という気持ちが強く、サービス残業することが当たり前になっていて特に気にしていなかった、というのが正直な感想です。

私のように、働いている保育士自身が特に自覚する事なく、当たり前にサービス残業をしている場合も多いと思います。

 

これは園によりますが、中には固定残業代が月ごとに決まっていたり、タイムカードなどが導入されていないなどの場合、何時間残業しても給与には反映されません。

慣れてしまうと不思議と「保育の仕事はこれが当たり前なんだ」という思い込みが生まれます。

特に気にすることなく、自然とサービス残業をしてしまうようになるのです。

保育士のサービス残業は違法

あまり公になることはない保育士の残業問題ですが、だからと言ってそこに違法性がないとは限りません。

残業は、本来であれば労働時間とされています。

例え休憩時間や勤務時間外であっても、業務をしていればそれは労働時間にあたります。

 

時間外労働をした場合に発生する賃金については、労働基準法にも次のように明記されています。

(時間外、休日及び深夜の割増賃金)

第37条　使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
ただし、当該延長して労働させた時間が1箇月について 60時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

引用元：労働基準法　第37条

 

これは保育士にも当然適用されるべきであり、このことが守られていないのであれば、違法性がないとは言い切れないのではないでしょうか。

現実はなかなか厳しいもので、しっかりとした残業手当の対応をしている園は少ないというのも事実です。

 

園の経営をする方々には、このことをしっかりと認識し、労働基準法に基づきながら、保育士のサービス残業を減らすよう務めて頂きたいです。

保育士の残業代が出ない

労働基準法について上記でお伝えしましたが、残業代が出ないケースもあります。

例えば下記のような場合です。

 

これについては、それぞれの園の方針や認識の仕方によって違いもあります。

転職などの際にはしっかり確認しておくと良いでしょう。

実際に私が働いていた保育園では、「持ち帰りの仕事はなし・残業手当30分単位」で支給されていました。

 

月給で給与が決まっている園の場合は、みなし残業として固定残業代が含まれている場合もあります。

みなし残業とされている時間枠を超えてしまうと、それはサービス残業になってしまうので注意が必要です。

まとめ

この記事では、保育士のサービス残業の実態をお伝えしてきました。

保育士は「自分の意識しない内にサービス残業をしてしまっている」ということをご理解いただければと思います。

気にはなっていても、園や上司にも残業代についてはなかなか相談しにくい問題なのです。

 

この記事を通して、保育士のサービス残業をなくすにはどうしたらいいか・・・と考えるきっかけになれば嬉しいです。

子どもたちのために陰ながら努力している保育士のみなさんが、どうか報われますように！

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